🌱 新しい芽を発見
9月6日にまいたカブとビーツの種。あの日から、毎朝畑に行くたびに「出てきたかな?」と土をのぞき込むのが日課になっていました。何も変わらない茶色い土を見ては「まだか…」と肩を落とし、それでも毎日水やりを欠かさずに続けていました。
そしてここ2、3日でついに、小さな双葉がひょっこりと顔を出したのです。見つけた瞬間、「あっ!」と声が出て、思わずしゃがみ込んでじっと見つめてしまいました。土の隙間からのぞく小さな緑は、とてもか弱くて、それでいて力強い命の輝きに満ちていました。
🥗 初めて見るビーツの芽
カブの芽は丸みを帯びた双葉で、なんとなく見慣れた安心感があります。けれど、ビーツの芽はこれまで見たことがない形。そもそもビーツそのものを食べた経験もほとんどなく、料理で並ぶ姿も記憶に薄い。そんな未知の存在が、今まさに自分の畑で芽吹いていることに、不思議さと興奮が入り混じります。
「この先、どんなふうに葉を広げるのだろう?」「収穫したらどんな色を見せてくれるのだろう?」――想像がどんどん膨らみ、収穫後の料理シーンまで思い描いてしまいました。
👀 雑草との見分けに悩む
ただ、発芽直後の芽はとても小さく、雑草との見分けが難しいのが現実です。畝をのぞき込みながら「これもカブ?それともただの草?」と首をかしげる時間が長くなります。初心者の私にはまだ見分ける目がなく、抜いてしまうのが怖くて手を出せませんでした。
それでも翌日、また翌日と観察を続けるうちに、確実に芽が大きくなっているのがわかりました。「これは間違いなく芽だ!」と確信できたときの喜びは格別。心の中で小さくガッツポーズをしてしまいました。
💧 水やりを欠かさずに
発芽したばかりの小さな芽は、とてもデリケートです。ほんの少し乾燥するだけで弱ってしまうと聞き、朝晩の水やりに一層気を配るようになりました。ジョウロを傾けて水が土にしみ込んでいく様子をじっと見守りながら、「これで大丈夫かな」と確認するのが日課に。
芽たちが「ありがとう」と言ってくれているように見えて、疲れも和らいでいきます。水やりという単純な作業が、心を整える時間にもなってきました。
💡 新しい挑戦の始まり
白菜やラディッシュに続き、カブとビーツの芽が出たことで、畑が一気ににぎやかになりました。発芽はゴールではなく、むしろスタートライン。ここから間引きや病害虫対策など、気を抜けない作業が続きます。
けれど、畑に新しい命が増えるたびに、「やってよかった」「挑戦してよかった」と思えます。特にビーツは未知の存在だからこそ、これから先どんな物語を見せてくれるのか楽しみで仕方がありません。
小さな双葉が広がり、大きな葉へと成長し、やがて赤紫の根を収穫できるその日を思い描きながら、私はまた水やりのジョウロを手に取りました。
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