Vol.18|心が折れた、段取り確認の日

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🌱 次のステップを知りたくて

石灰を撒いたあとは1週間ほど“待ち時間”。

ただ待っているのが落ち着かず、「この間にできることはないのかな?」「次はどんな準備をすればいいんだろう?」と気持ちがそわそわしていました。

昔から私は「段取りありき」で動くタイプ。現場仕事の癖で、工程を頭に描いて先に先にと進めたくなるのです。

💦 師匠の言葉に撃沈

そこで師匠のところへ行き、素直に尋ねました。

「次は何をすればいいですか?」

返ってきたのは――

「今やってもしゃーない」

「早よやっても意味ない」

思わず返す言葉を失いました。

“前に進みたい”という気持ちが強かった分、その言葉はズドンと胸に響き、心が折れる音が聞こえた気がしました。

🌪️ もどかしさと無力感

現場の世界では「待つ」のも仕事だけれど、基本はスピードと効率が求められます。

「次の手を打つ」「先回りする」ことが当たり前だった私にとって、ただ「待つだけ」というのはあまりにも無力に感じました。

「やることがない」という事実が、自分が役に立っていないような感覚さえ呼び起こし、正直焦りと不安でいっぱいになりました。

🌟 心に残った学び

時間が経って振り返ると、師匠の言葉はただ冷たかったわけではなく、農業の本質を教えてくれていたのだと気づきます。

・自然には自然のリズムがある。

・人間の都合で急いでも意味がない。

・待つこともまた“作業”の一部。

「早よやっても意味ない」という言葉は、当時の私には突き放すように聞こえたけれど、今では“農業のリズムに自分を合わせろ”という師匠からのメッセージだったんだと思います。

🍃 心が折れても…

あの日は確かに心が折れたけれど、その経験があったからこそ“待つことの大切さ”を体感できました。

次に同じ状況になったとき、あの師匠の一言を思い出せば、少しは肩の力を抜いて構えられる気がしています。

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