Vol.16|嵐の夜を越えて、小さな命が芽吹いた日

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🌱 タネまき直後の不安
白菜のタネをまいて「さあ、これから!」と胸を高鳴らせていたその晩。
まさかのゲリラ豪雨がやってきました。

ここ2週間ほど雨がまったく降っていなかったのに、まるで空がため込んでいた分を一気に吐き出すような土砂降り。
あっという間に畑はびしょ濡れになり、雨音は屋根を叩きつけ、窓ガラスを揺らします。

「せっかくまいたばかりのタネ、流されてしまうんじゃないか…」
心配で布団に入っても眠れず、耳をすませてはため息をつきました。

☀️ 翌朝の確認
翌朝、慌てて外を出ると師匠も確認へ来ていました。
案の定、トレーの土は減ってしまい、タネが心配になる状態。
師匠と相談しながら少し土をかぶせ直しましたが、不安は消えませんでした。

🌧️ まさかの2日連続豪雨
「今夜こそは大丈夫であってほしい」と願ったその晩も、またしてもゲリラ豪雨
2日続けての大雨に、正直「これはもう芽が出ないかもしれない」と心が折れかけました。
自然の力の大きさを前に、できることはただ祈るだけ。無力さを感じる夜でした。

🌱 奇跡の発芽
そして翌朝。恐る恐るトレーをのぞき込むと――小さな緑の芽が確かに顔を出していました!
豪雨に打たれ、土をかぶせ直されたはずなのに、その小さな芽は力強く土を押しのけ、光を目指して伸びていたのです。

生きてる!
胸の奥が熱くなり、声が自然に漏れました。
あの不安な夜を思い出すと、この小さな緑が奇跡のように思えました。

今回の気づき
・農業は「自然に任せる時間」と「待つ時間」がつきもの。
・不安や心配の夜があるからこそ、芽吹きの瞬間は格別に輝く。
・小さな芽が見せてくれる生命力に、人間が励まされることもある。

嵐を越えて芽を出した白菜。
その姿に「命はたくましい」ということを教えてもらった、忘れられない瞬間でした。

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